読めば納得 生命保険の仕組み |
5.余剰金・配当金とは? |
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保険料は、予定死亡率、予定利率、予定事業費率の3つの数字にもとづき計算されています。
さらに生命保険会社は、健康でない人が加入して全体の死亡率を悪くすることがないように、また預かった保険料は、より安全、確実に運用するように、制度運営の経費は少しでも切りつめるように経営努力を行っているので、毎事業年度末の決算ではだいたいの場合、余りが生じます。
この余った部分を剰余金といい、次の3利源からなっています。
1)死差益
予定死亡率による死亡者数より、実際の死亡者数が少ない場合に生じる利益
2)利差益
予定利率による運用収入見込額より、実際の運用収入が多い場合に生じる利益
3)費差益
予定事業費率による事業費より、実際に使った事業費が少なくすんだ場合に生じる利益
相互会社の場合、剰余金の一定割合を社員配当準備金に繰り入れ、これを財源として契約者に対し配当金を支払うことを定款や約款で定めています。
このように、剰余金を配当金として還元する保険を有配当保険といいます。
剰余金の中でも利差益のみを配当金として還元する保険を利差配当付保険といいます。
これに対し、3つの基礎率すべてについて無配当用の基礎率を設定し、保険科を安くする代わりに、剰余金分配を行わない保険を無配当保険といいます。
この社員(契約者)配当金は、予定の率にもとづいて預かった保険料を実際にかかった保険料と精算して実質負担を軽減するという役割をもつものです。
個々の契約に還元する配当金の額は、保険種類、性別、契約年齢、払込方法(回数)、経過年数、保険期間、保険金額などによってそれぞれ違いがありますが、お互いに公平になるように計算されています。
なお、これらの通常配当のほかに、長期継続契約について特別配当を支払うことがあります。
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